今年の3月に初めて相川を訪れ、その後、BORDERLESS佐渡の活動にスタッフとして関わらせてもらうようになりました。
それ以降は月に1~2回のペースで佐渡相川へ訪れるようになったのですが、佐渡に詳しくなったかと言われると、
「うーん……多少は」という感じです。
11月上旬のある日。
BORDERLESSメディアの取材のため佐渡へ。
その日、少し時間に余裕があったので、佐渡相川のまちを巡ってみることにしました。
今回まち巡りに使用したのは「レンタサイクル」。
佐渡相川のまちを自転車でのんびり巡る相川探訪記をお届けします。
目次
佐渡金銀山のガイダンス施設「きらりうむ佐渡」。この施設は佐渡観光交流機構が運営する「相川観光案内所」があり、レンタサイクル事業を行っています。
用意されている自転車は電動アシスト付き自転車。通称「エコだっチャリ」。
スポーツタイプとシティタイプの自転車を選ぶことができます。
「電動アシスト付き」というところが嬉しいポイント!
佐渡相川は坂道が多いのですが、上り坂でも楽々進むことができます。
今回は、「エコだっチャリ」の力を借りて、相川まちを自転車で探訪することにしました!
この日はとても天気がよく、最高のサイクリング日和。
はじめに立ち寄ったところは、「きらりうむ佐渡」から自転車で2分ほどの場所にある伊藤酒店。
ここに立ち寄った目的は、伊藤酒店を営んでいらっしゃる小杉俊二さんに会うためです。
小杉さんは前回の記事でご紹介したふるさとオーナーズ「金の熟成酒プロジェクト」をきっかけにお知り合いになったお方。
9月に開催されたプロレス大会で、蝶野正洋さんとトークバトルをされた元新日本プロレスでレスラーをされていた方です。
アポなしで突然伺ったにもかかわらず、温かく迎えてくださいました。
店内を見渡すと、新潟のお酒、佐渡のお酒の品揃えがスゴイ!
日本酒には詳しくない私ですが、お酒の種類、それぞれの違い、おいしい呑み方などとても丁寧に教えてくれます。
手書きのポップをご覧いただいてもお分かりのとおり、お酒に対する「愛」は半端ではありません。
これからの企画が進んでいく「金の熟成酒プロジェクト」においても貴重なアドバイスをくださる重要人物の小杉俊二さん。要チェックの相川びとです!
小杉さんは毎日YouTubeで動画を配信。お酒への愛が伝わってくる内容です。
■小杉俊二さんYouTubeチャンネル「佐渡地酒日本酒お燗のお話」
https://www.youtube.com/channel/UC9yVJ9d5wkq9YFov6ClMNkQ/featured
次に立ち寄ったところは「千畳敷」と呼ばれる名勝地。広い平坦な海辺が特徴的で、相川の憩いの場のひとつです。
自転車を停め海辺を散歩してみました。
まさに絶景!海側から相川のまち全体を眺めることができます。
海岸線の先に見えるのが「大間港」とよばれる場所で、佐渡金銀山で採掘された鉱石などの積み出しに使われた港で歴史遺産として保存されています。
ぼーっとしてしまうような景色が広がる千畳敷。
夕日が沈む時間帯も間違いなく素晴らしい景色が広がることでしょうね。
千畳敷から自転車で2分ほど、大間港のすぐ近く。
明治創業の佐渡相川で100年以上続く老舗お菓子屋さん「菓子舗きすけ」に立ち寄りました。
「そば茶のシュークリーム」、「うっとりチーズ」(チーズケーキ)、「茶まんじゅう」、「よもぎまんじゅう」人気の商品を教えていただき、撮影させていただきました。
もともとは和菓子中心のお菓子屋さんだったそうですが、現在は洋菓子も提供されています。和も洋もどちらも人気のオリジナル商品が多数あります。
私の目を引いたお菓子が「車まんじゅう」。
中には程よい甘さのあんこがぎっしり。
素朴見た目ながらも味わいの深さ。なんとなく相川らしさを感じるお菓子だと思いました♪
「北沢浮遊選鉱場まで行ってみよう」
ラピュタ感がある遺跡!といわれる人気フォトジェニックスポット「北沢浮遊選鉱場」へ向かうことにしました。
菓子舗きすけからは上り坂になりますが、電動アシスト付き自転車なら余裕です!
北沢浮遊選鉱場に到着すると、工事している建物が・・あそこは「北沢窯」。
佐渡でしか作られていない伝統工芸品「無名異焼」の製造と販売をされています。
見覚えのある人を発見!
まちづくりチーム「相川車座」で分団長をされている境伸行さんこと通称「のんち」さんでした。
のんちさんとは、相川車座の会議の場か、飲み屋さんで呑んでいる場でしか会ったことが無かったので、普通に仕事をしているのんちさんを見るのがなんとなく新鮮でした。
働くのんちさんを見物していたところ次に現れたのは、北沢窯の三代目の其田弘輔(そのだこうすけ)さん。二代目の父・其田和彦(そのだかずひこ)さんと一緒に北沢窯を営み、伝統文化を今に伝えています。
聞くところによると建物の老朽化により、現在改修を行っているとの事。
しかし、北沢浮遊選鉱場がある史跡の敷地ということで、いろいろな許可が必要でとても着工できるまで時間がかかったのだそうです。
北沢浮遊選鉱場付近の施設の改修といえば、こちらの白い建物。
ここが今後改修されて、北沢浮遊選鉱場を眺めながら過ごすことができるカフェスペースが作られるのだそうです。相川車座や佐渡市など、官民が一体となって進めている取り組みとのこと。
現在、改修に関する設計などを進めているところで、そちらの改修ものんちさんが先頭にたって行っているそうです。
佐渡相川で象徴的な史跡である北沢浮遊選鉱場の周辺が、まちの人の手によってどんな風に変わっていくかとても楽しみです。
北沢浮遊選鉱場からさらに坂道を上り、自転車で約5分進むと「京町通り」に到着。
かつての鉱山関係者の住宅が立ち並ぶ通りで、当時の建物が保存され、趣のある昔の町並みを楽しむことができます。
「京町通り」の坂を上っていくとあるのが、佐渡島内唯一の映画館「ガシマシネマ」。
元鉱山長が住んでいた住宅だった建物を改修し、2017年にオープンした映画館です。
実はここを訪れるのが3回目。
初めて訪れたときからここの雰囲気にハマってしまいました。
いわゆる「シネコン」と呼ばれる映画館とは全く違う、唯一無二の映画館。
こちらはカフェスペース。本棚は映画に合わせて毎月入れ替えられるそう。
映画を見なくても、ゆっくりカフェを楽しみながら本を読む過ごし方もできます。
ガシマシネマ特製「鶏香味野菜カレー」を注文。
若干甘めのお味で、じっくり鳥肉や野菜が煮込まれているカレーライス。おすすめです。
他にも「野草茶」や「酒粕ケーキ」など、こだわりメニューがありとても気になるところ!
「ガシマシネマ」さん、何度もリピートしたくなる場所です。
およそ3時間の相川まちサイクリングを楽しみました。これだけの内容ですが、とくに急いで回っているわけではありません。自転車で程よい距離感でサクッと巡ることができます。
とくに目的を決めずに、看板を見て気になる方へ進む旅でしたが、きれいな景色と出会い、そして仕事をしているお知り合いの相川びとに出会えました。
日中に一人で相川のまちを巡るのも楽しいものです。相川にはまだまだ歴史的な建物や、風光明媚なスポットがたくさんあります。
相川で暮らす人々との偶然の出会いも嬉しいものです。
天気のいい日には、レンタサイクルで相川まちを巡ってみてはいかがでしょうか。